つぶやきば@はてなブログ(跡地)

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WBCフライ級タイトルマッチ 内藤大助 3(判定)0 次男

まさかボクシングでスープレックスが見られる日が来るとは思いませんでした。
9R、ブレイク後に相手を殴った内藤の行動は決して褒められたものではありません。しかしながら、あの行為は1年弱WOWOWのボクシング番組を見続けた程度の身ですらお目にかかったことのある類の反則です(先日行われたマニー・パッキャオvsマルコ・アントニオ・バレラ戦でもバレラがやってましたし)。いくら経験不足だからといっても、まっとうなボクサーならボクシングとレスリングの区別はつくでしょう。
これは決して次男だげが悪いのではありません。悪いのは次男にまっとうなボクシングを教える機会を与えず、世界中のボクサーが憧れる「世界戦のタイトルマッチ」という舞台に次男を立たせてしまったジムやトレーナーの責任であり、メディアへの露出をする上でハイリスク・ハイリターンな「演出」を施した人間の責任です。
ボクシングのスターとは「無敗」によって築かれるものではありません。確かに無敗のスターはいますが、そういうボクサーには必ず「名勝負」と呼ばれる試合があるものです。「(強い)○○と戦って勝った」ことが価値を生むのです。極言すれば、ハイレベルな次元で実力的にほぼ互角の対戦相手なしにスターは生まれないのです。
内藤のKO勝利を過度に期待した方からすれば肩透かしの結末だったかもしれませんが、まっとうなボクシングを身に付けた者とそうでない者との圧倒的な違いを見ることができた、それだけで私は満足です。内藤選手には半年くらい休んでもらった後、バスケスに完勝した坂田健史との統一戦に臨んで頂きたいものです。