つぶやきば@はてなブログ(跡地)

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アジアカップ 日本 3-1 UAE

U-20のサッカーと比較して「これだからA代表は…」とかのたまってた方々の中には、「後半は押されていた」とか「あの1失点はいただけない」とかいった具合に、カタール戦では「勝てなかったこと」「追加点が取れなかったこと」などを主な理由に批判していたにも関わらずそれらが改善されたUAE戦においては別の理由を持ち出して難癖をつける方がいそうですね。巻の起用をあげつらって「黄色いフィルターが外れていない」とか。
ところで前回のアジアカップにおいて「龍になれ!」という名文で私のハートを釘付けにした宇都宮徹壱氏、今回のアジアカップでも早速カタール戦後にこんな文章を書いています。

確かに、今日の前半の試合内容は、躍動感溢れるサッカーを期待していたファンからすると、非常にいただけないものであった。また、対戦相手のカタールについても、前年のアジア大会の優勝国であったり、国外からの帰化選手を積極的に受け入れていたり、そういった予備知識があったとしても、所詮は「格下」というイメージが一般的であろう。しかし彼らは、本大会直前にドイツで2週間もの合宿を張り、その後も2試合のテストマッチを組むなど、さながらワールドカップに臨むかのような念の入れようで今大会に臨んできている。少なくとも準備期間では、明らかに彼らの方が恵まれていたのである。こうした客観的事実は、やはり謙虚に受け止めるべきであろう。

 その一方で「目指せ、3連覇」と煽っておきながら、初戦で引き分けると、途端に悲観的に報じる一部メディアのあり方についても(毎度のこととはいえ)注意を向ける必要があるだろう。ましてや、現在カナダで戦っているU−20代表を比較対象に持ち出すことなど、ナンセンスの極みである。もちろん、現在のU−20代表の好調ぶりをくさすつもりはない。そうではなくて、どの段階でチーム状態をピークを持ってくるのか、という論点を不問にしたまま、U−20代表とA代表の現状を比較するのは、あまりに客観性を欠いた議論であると言わざるを得ない。

要するに、たった1試合の結果で悲観するな、ということである。そして、いくら前回大会のチャンピオンだからといって、決しておごり高ぶるな、ということである。(中略)少なくとも、同じ初戦でも3年前よりは、はるかにコンセプトは明確で内容も悪くなかったと私は考える。それにオシムも「今日の結果がグループリーグの終わりを意味するものではない」と言っているではないか。ここはひとつ、われわれも気持ちを切り替えるべきであろう。何者かに作り上げられた「3連覇」という呪縛から脱し、謙虚に「チャレンジャー」に徹するべきである。

悲観するな、おごり高ぶるな!(日々是亜洲杯2007)



今回も素晴らしい文章を期待します。